NHP170G|シエンタハイブリッドの補機バッテリー適合表
排気量 | 車両型式 | エンジン | 充電制御車/IS/HV | バッテリー型式 | |
年式 | 型式 | 新車搭載 | 寒冷地仕様 | ||
1500 | DAA-NHP170G
(2015-2018) |
1NZ-FXE | HV | LN0 | LN0 |
1500 | 6AA-NHP170G
(2018-2022/8) |
1NZ-FXE | HV | LN0 | LN0 |
おすすめバッテリー
おすすめ度★★★★★
■「みんから」でも殿堂入り。高い耐久性と信頼性、さらにオーディの音質向上にも貢献するコスパと性能が最高のバッテリー。整備士としてもおすすめで「迷ったらパナソニック入れときましょ」という感じ。
おすすめ度★★★★☆
■ドイツの部品メーカーとして、またバッテリーのシェアでもトップクラスのボッシュ。ヨーロッパ規格に強いメーカーとして信頼性が高い。
おすすめ度★★★★☆
■国産バッテリーの老舗メーカーであり、国産ならではの製品としてのバラつきのなさがうり。「間違いのないものを選びたい」という方にはおすすめ。
NHP170G|シエンタハイブリッドの補機バッテリーの場所
ラゲージルームの下側にある
シエンタハイブリッドの補機バッテリーにアクセスするには、リアのハッチバックを開けて、本来はスペアタイヤが収められているアンダートレイを外していきます。
3列目シートを収納するとアクセスしやすい
6人乗りや7人乗り、つまり「ファンベース」という5人乗り以外のモデルでは、補機バッテリーの交換をするには3列目のシートを2列目シートのしたに格納しておきます。
HVモデルだけ補機バッテリーが後ろにある理由
シエンタのエンジン車の場合はエンジンルームの左側にバッテリーが配置されています。
それに対してハイブリッドモデルの場合はハイブリッドシステムのインバーターがそこにあるのでバッテリーが収まるスペースがありません。
大きくて場所を取るバッテリーを配置できるスペースとなると、アクアのように後部座席の下に置くか、シエンタのようにラゲージルームに収めるしかありません。
ようするにエンジンルームがハイブリッドシステムに占拠されているから、という理由です。
シエンタHV補機バッテリーの充電や交換の方法
本来はバッテリーを充電するにはバッテリーのプラス端子とマイナス端子にブースターケーブルなど直接つなぐ方法がほとんどです。
ですが、ハイブリッドカーに多いのは、バッテリーが室内の奥まった場所にあるので端子がつなぎにくいので、救援してもらうためのプラス端子が別に設けられています。
充電はエンジンルームの専用端子から行う
エンジンルームにアクセスするためにボンネットを開け、車体左側のヒューズボックスのなかにある赤いキャップをはずします。
補機バッテリーのプラス端子に電源を供給できる端子なので、赤いコードを接続します。
あとは黒いコードがマイナス端子に接続するのでボディアースができるエンジンや車体の金属部分に接続しておきます。
この接続だけやっておけば補機バッテリーを充電できるので、わざわざラゲージルームの荷物をおろしてトレイを外していく必要もありません。
さすがトヨタ、便利な端子を設けてくれているのですが、この端子の使い方には注意点もあります。
ハイブリッド車は他車の救援ができない
そもそも、エンジンルームに設けられたこの端子は、補機バッテリーが上がってハイブリッドシステムが起動できないときの救援用にあります。
つまり別の救援車から電気をわけてもらうための、いわば「もらう専用端子」ということになります。
そのため、この端子から別の車に電気をわけてあげることはできません。
その理由として、ハイブリッドシステムから発生する大電流を他の車に流し込むことができないからです。
補機バッテリーの交換はわりと簡単
170系シエンタハイブリッドの補機バッテリーの交換は、エンジンのみのシエンタよりも交換がやりやすいです。
なにせラゲージルームのアンダートレイを2枚外してしまえば丸見えにできて作業性もかなりいいので、汎用の工具だけで端子と固定用ステーを外すことができます。
ただしバックアップは必要
トヨタのハイブリッド車は、補機バッテリーを車体から外してしまうと、システムを起動することはできないうえに、それまで保存されてきた学習内容なども初期化されてしまいます。
そのため、補機バッテリーを交換するには別の電源を補機バッテリーのかわりに車につないでおく必要があります。
ハイブリッドカーに限らず、自動車の場合はバッテリー交換をするときにはバックアップ電源を接続しておかないとカーナビやメインコンピューターのメモリが初期化されてしまいます。
おすすめのバックアップ方法は2つ
今回はシエンタハイブリッドの補機バッテリーにフォーカスしたお話ですが、ここから紹介するやりかたはトヨタのハイブリッドカーに流用できる方法です。
救援用端子からバックアップ
↑画像は別の車のものです
上述したようにエンジンルームのバッテリーあがりで救援を受ける専用のプラス端子があります。
この端子からバックアップ電源を流すことができるので、補機バッテリーを取り外すときは、この端子にバックアップ用ツールをワニ口クリップなどで接続すればバックアップできます。
また、別の車のバッテリーからブースターケーブルを接続しておけばバックアップできています。
OBD端子からバックアップ
エンジン警告灯などの情報を読み出すためのOBD(オン・ボード・ダイアグノーシス)端子と接続できるバッテリーバックアップのツールも販売されています。
このやり方のメリットは、接続がやりやすく接続できたかどうかの確認がインジケータランプで確認できるので失敗が少ないことです。
シエンタハイブリッドのバッテリー交換方法
交換作業に必要な工具
10mmのコンビネーションレンチ
極論をいうと、これだけでバッテリーの脱着はできなくはないですが、かなり作業性はよくないので、複数の工具を使い分けるほうが効率がよく安全に作業できます。
10mmボックスレンチとラチェット
ラチェットレンチに10mmのボックスを使用するのがバッテリー交換のスタンダードといえます。
10cm~15cmのエクステンションバー
ラチェットレンチとボックスレンチの間に入れることで狭いスペースでも広い場所でもラチェットが振りやすくなります。
シエンタハイブリッドの場合はラゲージルームでの作業なのでバッテリー脱着作業はやりやすいですが、バッテリーステーを外すならエクステンションバーを付けた状態のほうがやりやすいです。
交換の手順
①バックアップ電源を接続する
救援用の端子を使ってクリップで接続するか別の救援車とブースターケーブルで接続しておくのもいいです。
またはOBDカプラーからバックアップ電源を繋いでおくやりかたも確実で簡単なので、このやり方がおすすめです。
接続が完了したらランプが点灯して知らせてくれるタイプならなお安心。
交換する新しいバッテリーをすぐに交換できるように近くにおいておきましょう。
②ラゲージルームのボードを外す
2枚の前後ボードとタイヤパンク修理キットのトレイを外します
③バッテリーステーを外す
10mmのボックスやレンチを使ってステーを取り外しておきます
④バッテリーのマイナス端子を外す
外したマイナス端子はそのままでぶらんとさせても大丈夫。車体そのものがボディーアースなので触れても問題なしです。
⑤バッテリーのプラス端子を外す
赤いカバーが付いたプラス側の端子を外したら、絶対に車体に触れさせないように軍手などで絶縁しておくことがおすすめです。
⑥バッテリーを真上に引き出す
シエンタHVのバッテリーはわりと重量があるので、腰を痛めないように片方の手で上半身を支えながら静かに持ち上げましょう。
⑦あとは逆の手順で
新しいバッテリーをセットしたらプラス端子を先に接続して赤いカバーを被せて、つぎにマイナス端子を接続、あとはステーを取り付ければバッテリー交換完了。
バックアップを切り離して無事にハイブリッドシステムが起動すれば作業完了となります。
今回紹介した工具や便利グッズ
シエンタハイブリッドにおすすめなバッテリー
おすすめ度★★★★★
■「みんから」でも殿堂入り。高い耐久性と信頼性、さらにオーディの音質向上にも貢献するコスパと性能が最高のバッテリー。整備士としてもおすすめで「迷ったらパナソニック入れときましょ」という感じ。
おすすめ度★★★★☆
■ドイツの部品メーカーとして、またバッテリーのシェアでもトップクラスのボッシュ。ヨーロッパ規格に強いメーカーとして信頼性が高い。
おすすめ度★★★★☆
■国産バッテリーの老舗メーカーであり、国産ならではの製品としてのバラつきのなさがうり。「間違いのないものを選びたい」という方にはおすすめ。