今回は軽トラックのバッテリーのサイズや選び方、バッテリーを長持ちさせるためのコツを紹介します。
ユーザーによって使用頻度に大きな違いがあり、年間に数万キロを走る運送業者や、年間で1000キロも走らないような「農器具仕様」の軽トラックもあります。
軽トラックは車種によってバッテリーが搭載されている場所が違い、バッテリーの寿命に影響が出ることもあります。
使用用途や取り付け場所を考慮したうえでバッテリーを選ぶことで、バッテリー上がりのリスクを下げることや経済的な選び方もできます。
軽トラックのバッテリーの選び方
汎用サイズは「B19」で間違いない
軽トラックに適合するバッテリーのサイズは「B19」と呼ばれるものがオールマイティです。
保冷車などの特殊な架装車でなければほぼこのサイズといってもいいでしょう。
「B」はバッテリーの側面積の規格で、『幅が127mmで高さが200mm』を表し、「19」はバッテリーの横幅の長さが19センチであることを表します。
つまりB19とは、バッテリーの寸法についてのJIS表記で、幅×高さ×長さの寸法がそれぞれ、127mm×200mm×190mmというサイズを意味します。
新車装着バッテリーのサイズは車種により違う
とはいえ、軽トラックは多数の電装品が装備されることもなくバッテリーに要求される性能や耐久性も低く設定されています。
そのため軽トラックでは新車装着のバッテリーとして容量の小さなものが組み込まれていることが多いです。
たとえば長さが170mmの「B17」のサイズや200mmの「B20」などが新車で装着されています。
B19なら選択肢が広い
新車装着とまったく同じサイズのバッテリーを選ぶ必要はなく、汎用性の高い「B19」を選ぶほうが高性能で比較的安価なものを選ぶことができます。
なぜなら、多くの車に適合するサイズのバッテリーは大量生産をすることができるためコストを下げつつ品質を維持することができるからです。
結論、『軽自動車のバッテリーの寸法はB19を選べば間違いない』ということを覚えておいてください。
プラス端子の位置で「L」と「R」がある
「B19」という寸法を選んだら、つぎはプラス端子の向きをしらべます。
詳細はこのあと記述している車種別の適合表を見ていただくとして、プラス端子の位置が「L」と「R」のどちらかということを確認しておきます。
年間走行が多い軽トラックのバッテリー選び
有名メーカーの「普通の」バッテリーでもOK
バッテリーの寿命を大きく左右させる要素として、つねに満充電に近い状態にしておくことが挙げられます。
スマートフォンで例えるなら、バッテリー容量が100%が満充電の状態ということになります。
自動車に使用される鉛バッテリーは100%充電に近い状態が長いほどバッテリーは長持ちし、30%未満のような上がりかけの状態では寿命が短くなります。
とくに、完全に上がらせてしまったバッテリーは極端に寿命が短くなってしまいます。
いっぽうで年間走行距離が多い使用条件では、つねに充電がされているため、バッテリーの寿命は比較的に長くなります。
容量アップで電気負荷の増加を吸収する
宅配業者さんのように夜にヘッドライトを点灯させて走行する時間が長い場合はバッテリーの充放電は頻繁に行われることになります。
また、車内で食事や休息をとることの多い場合はエアコンの使用頻度も高くなり、バッテリーにはかなり過酷な使用条件です。
これらの場合、新車装着相当のバッテリーでは充放電の幅が大きすぎるため、容量を大きくしバッテリーの充電率が低い状態になりにくくする必要があります。
たとえば軽トラックでは40B19Lのバッテリーがよく使用されていますが、容量を上げて55B19Lや60B19Lにしてしまうのもおすすめです。
年間走行が非常に少ない軽トラックの場合
安く済ませしまうのもあり
農機具と同じような使い方が多い場合、年間を通してエンジンを始動させることがないと、バッテリーは2年も持たずに寿命を迎えることが多いです。
原因は放電した時間が長いことで、継ぎ足し充電やエンジンをかけてアイドリングさせるなどのメンテナンスを行えない場合は1年ほどでエンジンがかからなくなることもあります。
その場合、その都度価格の安いバッテリーを購入して組み込むという、「安かろう悪かろう」のバッテリーを消耗品として使用するやり方もあります。
高性能なバッテリーでいつでも始動性を確保
充電制御車でもないモデルの軽トラックにはもったいないと言われるかもしれませんが、アイドルストップ車用のバッテリーを使用するのもオススメです。
アイドルストップ車用のバッテリーが販売され始めたころよりも価格も安くなっているので、ネット購入なら実店舗で購入する半額ほどで購入することができます。
充電制御車用のバッテリーよりもさらに高い充電受入性能と蓄電容量を求めるため、アイドルストップ車用のバッテリーは年間走行の少ない車にもオススメです。
軽トラックの車種別バッテリー適合表
スズキ | キャリィトラック
排気量 | 車両 | エンジン | 充電制御車/IS/HV | バッテリー型式 | |
型式 | 型式 | 新車搭載 | 寒冷地仕様 | ||
660 | EBD-DA16T | R06A | 38B19R | 38B19R | |
660 | EBD-DA16T | R06A | 38B19R | 38B19R | |
660 | EBD-DA16T | R06A | 充電制御車 | 38B19R | 38B19R |
660 | 3BD-DA16T | R06A | 充電制御車 | 38B19R | 38B19R |
660 | 3BD-DA16T | R06A | 充電制御車 | 38B19R | 38B19R |
660 | 3BD-DA16T | R06A | 充電制御車 | 38B19R | 38B19R |
660 | GD-DA52T | F6A | 38B20L | – | |
660 | EBD-DA63T | K6A | 38B20L | – | |
660 | EBD-DA65T | K6A | 38B20L | – | |
660 | GD-DB52T | F6A | 38B20L | – |
38B20Lに適合するおすすめバッテリーはこちら>>
キャリィトラックは端子の位置に注意
キャリィトラックは型式によってバッテリーの端子の位置が違うので、ネットで購入する際は端子の向きが「40B19L」なのか「40B19R」気をつけましょう。
ダイハツ|ハイゼットトラック
排気量 | 車両 | エンジン | 仕様 | 充電制御車/IS/HV | バッテリー型式 | |
型式 | 型式 | 新車搭載 | 寒冷地仕様 | |||
660 | ABA-S321G | KF-DET | – | 26B17L | 44B20L | |
660 | ABA-S331G | KF-DET | 4WD | – | 26B17L | 44B20L |
660 | GBD-S320V | EF-VE | – | 26B17L | 44B20L | |
660 | GBD-S330V | EF-VE | 4WD | – | 26B17L | 44B20L |
660 | LE-S200C | EF-VE | – | 26B17L | 44B20L | |
660 | LE-S200P | EF-VE | – | 26B17L | 44B20L | |
660 | LE-S210P | EF-SE | 4WD,ジャンボ | – | 26B17L | 44B20L |
660 | LE-S210P | EF-VE | 4WD | – | 26B17L | 44B20L |
660 | LE-S320V | EF-SE | カーゴ | – | 26B17L | 44B20L |
660 | LE-S320V | EF-SE | – | 26B17L | 44B20L | |
660 | LE-S320V | EF-VE | – | 26B17L | 44B20L | |
660 | LE-S320W | EF-SE | – | 26B17L | 44B20L | |
660 | LE-S330V | EF-DET | 4WD | – | 26B17L | 44B20L |
660 | LE-S330V | EF-SE | 4WD | – | 26B17L | 44B20L |
660 | LE-S330V | EF-VE | 4WD | – | 26B17L | 44B20L |
660 | TE-S200C | EF-SE | パネルバン | – | 26B17L | 44B20L |
660 | TE-S200P | EF-SE | – | 26B17L | 44B20L | |
660 | TE-S210C | EF-SE | – | 26B17L | 44B20L | |
660 | TE-S210P | EF-SE | – | 26B17L | 44B20L |
26B17Lに適合するおすすめバッテリーはこちら>>
スバル | サンバー トラック
排気量 | 車両 | エンジン | 充電制御車/IS/HV | バッテリー型式 | |
型式 | 型式 | 新車搭載 | 寒冷地仕様 | ||
660 | LE-TV1 | EN07 | – | 26B17L | 38B19L |
660 | LE-TT1 | EN07 | – | 26B17L | 38B19L |
660 | LE-TT2 | EN07(SC) | – | 38B19L | – |
660 | LE-TV2 | EN07 | – | 26B17L | – |
660 | LE-TT2 | EN07 | – | 38B19L | – |
660 | EBD-S201H | KF | – | 26B17L | 44B17L |
660 | EBD-S201J | KF | – | 26B17L | 44B17L |
660 | EBD-S211H | KF | – | 26B17L | 44B17L |
660 | EBD-S211J | KF | – | 26B17L | 44B17L |
26B17Lに適合するおすすめバッテリーはこちら>>
38B19Lに適合するおすすめバッテリーはこちら>>
ミツビシ | ミニキャブ トラック(U6系)
排気量 | 車両 | エンジン | 充電制御車/IS/HV | バッテリー型式 | |
型式 | 型式 | 新車搭載 | 寒冷地仕様 | ||
660 | GBD-U62T | 3G83 | - | 42B19L | – |
660 | GBD-U62T | 3G83 | - | 34B19L | 42B19L |
660 | GBD-U61T | 3G83 | - | 34B19L | 42B19L |
660 | GBD-U62TP | 3G83 | - | 34B19L | 42B19L |
660 | GBD-U61TP | 3G83 | - | 34B19L | 42B19L |
660 | GBD-U62V | 3G83 | - | 34B19L | 42B19L |
660 | GBD-U61V | 3G83 | - | 34B19L | 42B19L |
660 | GBD-U62V | 3G83 | - | 42B19L | – |
660 | GBD-U61V | 3G83 | - | 42B19L | – |
660 | GBD-U61V | 3G83 | - | 42B19L | – |
660 | GBD-U62V | 3G83 | - | 42B19L | – |
660 | EBD-U61V | 3G83 | - | 34B19L | 42B19L |
660 | EBD-U62V | 3G83 | - | 34B19L | 42B19L |
660 | GBD-U61V | 3G83 | - | 34B19L | 42B19L |
660 | GBD-U62V | 3G83 | - | 34B19L | 42B19L |
660 | ZAB-U67V | Y4F1 | - | 34B19L | 34B19L |
660 | ZAB-U68V | Y51 | - | 34B19L | 34B19L |
660 | ZAB-U68T | Y51 | - | 34B19L | 34B19L |
34B19Lに適合するおすすめバッテリーはこちら>>
ホンダ | アクティ トラック
排気量 | 車両 | エンジン | 充電制御車/IS/HV | バッテリー型式 | |
型式 | 型式 | 新車搭載 | 寒冷地仕様 | ||
660 | GBD-HA6 | E07Z | – | 38B19L | 38B19L |
660 | GBD-HA6 | E07Z | – | 28B17L | 28B17L |
660 | GBD-HA7 | E07Z | – | 38B19L | 38B19L |
660 | GBD-HA7 | E07Z | – | 28B17L | 28B17L |
660 | EBD-HA8 | E07Z | – | 28B17L | – |
660 | EBD-HA9 | E07Z | – | 28B17L | – |
660 | UE-HA7 | E07Z | – | 28B17L | – |
660 | UE-HA6 | E07Z | – | 38B19L | – |
660 | GD-HA7 | E07Z | – | 28B17L | – |
660 | UE-HA6 | E07Z | – | 28B17L | – |
28B17Lに適合するおすすめバッテリーはこちら>>
38B19Lに適合するおすすめバッテリーはこちら>>
日産|クリッパー
排気量 | 車両 | エンジン | バッテリー型式 | |
型式 | 型式 | 新車搭載 | 寒冷地仕様 | |
660 | GBD-U71TP | 3G83 | 34B19L | 34B19L |
660 | GBD-U71T | 3G83 | 34B19L | 34B19L |
660 | GBD-U71T | 3G83 | 34B19L | 42B19L |
660 | GBD-U71TP | 3G83 | 34B19L | 42B19L |
34B19Lに適合するおすすめバッテリーはこちら>>
トヨタ|ピクシストラック
排気量 | 車両 | エンジン | 充電制御車/IS/HV | バッテリー型式 | |
型式 | 型式 | 新車搭載 | 寒冷地仕様 | ||
660 | EBD-S201U | KF (NA) | 充電制御車 | 26B17L | 44B20L |
660 | EBD-S211U | KF (NA) | 充電制御車 | 26B17L | 44B20L |
660 | 3BD-S500U | KF | 充電制御車 | M-42 | M-42 |
660 | 3BD-S500U | KF | 充電制御車 | 34B19L | 44B20L |
660 | 3BD-S500U | KF | IS | M-42 | M-42 |
660 | 3BD-S510U | KF | 充電制御車 | M-42 | M-42 |
660 | 3BD-S510U | KF | 充電制御車 | 34B19L | 44B20L |
660 | 3BD-S510U | KF | IS | M-42 | M-42 |
660 | EBD-S500U | KF | 充電制御車 | 34B19L | 44B20L |
660 | EBD-S500U | KF | 充電制御車 | M-42 | M-42 |
660 | EBD-S510U | KF | 充電制御車 | 34B19L | 44B20L |
660 | EBD-S510U | KF | 充電制御車 | M-42 | M-42 |
26B17Lに適合するおすすめバッテリーはこちら>>
34B19Lに適合するおすすめバッテリーはこちら>>
M-42に適合するおすすめバッテリーはこちら>>
軽トラックにオススメな長持ちするバッテリーは?
充電受入性能の高いバッテリー
充電制御車に使用されるバッテリーは充電受入性能が高いバッテリーで、少しの時間の充電でもより多くの蓄電ができます。
年間走行距離が短い、または一回の走行距離が短い場合、充電が十分にされないためバッテリーの寿命は短くなります。
そこで、充電制御車用のバッテリーを組み込むことで「ちょい乗り使用」の軽トラックでもバッテリーが上がりにくくなります。
アイドルストップ車用のバッテリー
軽トラックにアイドルストップ車のバッテリーを組むのはオーバークオリティかもしれませんが、バッテリーはネットで安く購入できます。
アイドルストップ車に搭載されるバッテリーは充電制御車用バッテリーよりもさらに過酷な使用条件に耐えるように設計されています。
バッテリーの寿命は搭載される車によって左右されるので、その車が要求するよりも高い性能のバッテリーのほうが長持ちします。
同じ金額を支払うなら、ネットで高性能なものを購入することで安心で長持ちするバッテリーを選ぶことができます。
軽トラックでオールマイティーなサイズは40B19ですが、アイドルストップ車用のM-42でも端子の形状が同じなのでプラス端子の位置を合わせれば適合します。
容量が大きなバッテリー
軽トラックによく使われるバッテリーのサイズは40B19Lや40B19Rが多いです。
バッテリーは、サイズと端子の向きとサイズを合わせれば容量の大きなものを選べるので、価格と性能のバランスを取りながら選ぶようにしましょう。
40B19L<44B19L<60B19L
上記のようにバッテリーの「B19L」の部分さえ合わせれば数字の大きな60を選ぶことで容量が大きなバッテリーにすることができます。
バッテリー上がりや急なエンジン始動不能を避けたいのであれば、少しでも容量の大きなバッテリーを選ぶことがオススメです。
軽トラックのバッテリーを長持ちさせるコツ
バッテリー充電器があればバッテリーを長持ちさせられる
まめな充電が大事
車のバッテリーは満充電の状態がもっとも長持ちできる状態で、車に搭載されたあとも充電率を高く維持することが寿命に影響します。
ひんぱんに使用するなら問題なし
もっとも簡単で確実なことは車を走らせてあげることで、発電機(オルタネーター)がバッテリーを充電するので手軽です。
ただしエアコン(冷房)を多用したり夜間のヘッドライトを使用した走行では十分な充電ができないこともあり、電装品を使わない走行をすることが望ましいです。
充電器を使って継ぎ足し充電
スマートフォンのバッテリーと違い、軽トラックのバッテリーはつねに継ぎ足し充電してもいい構造で、運転中は継ぎ足し充電の連続です。
もちろん過充電はバッテリーを傷めますが、適度な充電はバッテリーを長持ちさせるのでバッテリー充電器を用意しておけば年間走行の少ない軽トラックなどには必要なメンテナンスです。
充電器で充電をする場合、なるべく少ない電流を長い時間をかけて充電することが大事で、急速充電をするとバッテリーの負担になり、かえって寿命を短くしてしまいます。
できればタイマー機能などがついている充電器がおすすめです。