スズキのエブリィワゴン(DA64W)、エブリィバン(DA64V)のバッテリー交換や選び方に関する記録です。
エブリィワゴンもエブリィバンもバッテリーが搭載されている場所は同じで交換方法も全く同じですが、使用するバッテリーはワゴンとバンではサイズが違います。
エブリィのバッテリーは荷室の下に隠すように搭載されているので、バッテリー上がりをしてしまったときはかなり大変です。
救援でバッテリーをつないでもらうときですら荷物を下ろす必要があります。
エブリィワゴン、エブリィバン、ともに、バッテリーの交換やメンテナンス、救援で手間がかかるので容量の大きなバッテリーを入れておくメリットがあります。
DA64系エブリィワゴンのバッテリーの選び方
エブリィワゴン|バッテリーサイズ適合表
排気量 | 車両 | エンジン | 仕様 | 充電制御車/IS/HV | バッテリー型式 | |
型式 | 型式 | 新車搭載 | 寒冷地仕様 | |||
660cc | ABA-DA64W | K6A | – | 38B20L | – | |
660cc | ABA-DA64W | K6A | パワースライドドア付き | – | 55B24L | – |
38B20Lに適合するおすすめバッテリーはこちら>
55B24Lに適合するおすすめバッテリーはこちら>
エブリィワゴンのバッテリー容量アップ・サイズアップ
エブリィワゴンで搭載されている標準バッテリーは、パワースライドがない「JP」では38B20L、パワースライドドアがついている「PZターボ」では55B24Lというサイズです。
どちらのモデルもバッテリーの収納スペースは同じなので「JP」も「PZ」も同じバッテリーが適合します。
ただし、55B24Lは横幅が24cmありますが、横幅に関してはそれ以上大きなサイズを入れることはできません。
「サイズアップ」はできませんが、「容量アップ」はすることができるので、より性能ランクの大きなバッテリーを組み込むことができます。
▲ 新車装着バッテリー | ○ 互換バッテリー | |||||||
性能ランク | 側面サイズ | 長さ | 端子位置 | 性能ランク | 側面サイズ | 長さ | 端子位置 | |
38 | B | 20 | L | ⇛
|
55~80 | B | 24 | L |
55 | B | 24 | L | ※側面サイズ・長さ・端子位置に互換性があり、どの新車装着バッテリーも互換バッテリーに交換可能です。より性能ランクが大きなものに変更することをおすすめします。 |
エブリィワゴンにおすすめ|容量アップバッテリーはこちら>
DA64V|エブリィバンのバッテリーの選び方
エブリィバン|バッテリー適合表
排気量 | 車両 | エンジン | 充電制御車/IS/HV | バッテリー型式 | |
型式 | 型式 | 新車搭載 | 寒冷地仕様 | ||
660 | EBD-DA64V | K6A | – | 38B20L | – |
660 | GBD-DA64V | K6A | – | 38B20L | – |
38B20Lに適合|おすすめバッテリーランキングはこちら>
エブリィバンのバッテリー容量アップ・サイズアップ
↓ エブリィバンのバッテリー収納スペースにはかなり余裕があり横幅をワンサイズ大きくすることができます。
↓ エブリィワゴンのバッテリーは55B24Lの横幅24cm、スペースが同じエブリィバンにも搭載可能
エブリィバンには「38B20L」のバッテリーが搭載されており、バッテリーの横幅が20cmとなりますが、エブリィワゴンに搭載されている横幅24cmの「55B24L」も装着することができます。
つまり、すべてのエブリィバンには横幅24cmのサイズアップしたバッテリーを乗せることができるので大幅な容量アップが可能です。
サイズアップをするメリット
車のバッテリーは大きなサイズになるほど容量も大きく価格も割安になります。そのためサイズは同じでも容量の大きなバッテリーは価格が上がってしまいます。
バッテリーの容量を数字で表しているのが「性能ランク」ですが、同じ性能ランクなら、たとえば55B20Lよりも55B24Lのほうが価格が安いことが多いです。
さらに横幅20cmのB20Lにはない性能ランクがB24Lならあるので、電装品を多用するような車中泊や業務用では、サイズも性能ランクも大きなものが望ましいです。
▲ 新車装着バッテリー | ○ 互換バッテリー | |||||||
性能ランク | 側面サイズ | 長さ | 端子位置 | 性能ランク | 側面サイズ | 長さ | 端子位置 | |
38 | B | 20 | L | ⇛ | 55~80 | B | 24 | L |
エブリィバンでは長さが24cmのバッテリーを搭載することができるため、側面サイズ・長さ・端子位置に互換性があるB24Lも適合します。 |
エブリィバンにおすすめ|B24Lのバッテリーはこちら>
DA64系エブリィのバッテリー交換費用は?
車の場合、バッテリーの価格が交換費用の大部分で、交換作業料金は一律、サイズの違いが費用の違いとなります。
便利装備などを削ぎ落としたバンではバッテリーの容量も小さく、そのぶんバッテリーの価格も安く購入できます。
エブリィワゴン|DA64Wのバッテリー交換費用
ジョイポップ
バッテリー価格は5,000円~8,000円
ワゴンの中でも電動スライドドアが付いていないモデルがジョイポップやジョイポップターボ。
バッテリーはバンタイプと同じサイズが採用されています。
パワースライドドア付きモデル
実勢価格は9,000円~16,000円ほど
エブリィワゴンのなかでも上位グレードとなる「PZターボスペシャル」と「PZターボ」ではオートスライドドアが採用されています。
上記の違いは「PZターボスペシャル」は両側パワースライドドア、「PZターボ」は左側だけがパワースライドドアとなります。
またスペシャルは左スライドドアにはオートステップも付きます。
パワースライドやオートステップはバッテリーで動かしているので、できれば新車装着よりも大きな容量のバッテリーを装着したいところです。
パワースライドには80B24Lがおすすめ
パワースライドドアはエンジンがかかっていない状態でもモーターで開閉してくれるので、バッテリーに負担をかける装備です。
「PZターボ」などのスライドドアが付いているエブリィでは標準の「55B24L」よりも容量が大きな「80B24L」に交換することでバッテリーあがりのリスクを下げることができます。
容量が大きなバッテリーほど価格も高くなりますが、ネットで購入するなら「55B24L」と「80B24L」の価格差は4,000円~6,000円ほどです。
エブリィバン|DA64Vのバッテリー交換費用
貨物車として使われるエブリィバンでは比較的に小さなバッテリーが使用されています。
新車装着は38B20L
バッテリー価格は5,000円~8,000円
ジョイポップと同じサイズのバッテリーなので価格も同じです。
つまりオートスライドドアが付いていないエブリィならこのサイズを選べば適合することになりますが、このサイズはあまりコスパはよくありません。
エブリィの場合、すべてのモデルで「B24L」というひとまわり箱のサイズが大きなものを入れることができるので、価格があまり変わらないなら「B20L」よりお「B24L」がおすすめです。
55B24Lをバンにいれるのもあり
横のサイズが20センチの「38B20L」よりも横サイズが24センチの「55B24L」のほうがサイズが大きなぶん、価格を抑えつつ高性能なバッテリーを選ぶことができます。
大きなサイズのバッテリーを入れられるなら、整備性のよくないエブリィバンにサイズと容量をアップさせたバッテリーを入れるのはかえってコスパがいいかもしれません。
とくにおすすめなのは密閉式のメンテナンスフリーのタイプで、荷室の荷物をおろしてバッテリー液の量をチェックする必要もありません。
スズキ|エブリィのバッテリーの場所
エブリィのバッテリーはどこにある?
↓ 荷室のフロアマットの下、右後席の後ろ付近にバッテリーがあります。
↑ バッテリーにアクセスするためには、後席の後ろにある荷室の荷物をすべて下ろす必要があります。
DA64系エブリィのバッテリー交換方法
交換に必要な工具など
8mmナットを緩める工具
8mmのナットを緩めるためには8mmのスパナが必要ですがあまり効率的ではないので、8mmのディープソケットとラチェットハンドルを用意しておくと作業が素早くできます。
差し込み6.3sqのほうがコンパクトで使いやすく、価格も安いのでおすすめです。
10mmナットを緩める工具
バッテリーのプラス端子とマイナス端子を外すために10mmのレンチやラチェットが必要ですが、エブリィの場合は10mmのコンビネーションレンチが便利で安いのでおすすめです。
バックアップツール
エブリィには外部診断機と接続するための接続カプラーがあり、外部電源との接続が簡単にできてメモリーバックアップができます。
スマートフォン用などのモバイルバッテリーから電源を取ることができるものは、乾電池を使用するものよりも使いやすくおすすめです。
便利な工具
エブリィのバッテリーステーは8mmのナットで固定されていますが、スパナで回すのは手間がかかるので8mmのディープソケットとラチェットレンチがあれば素早い作業ができます。
バッテリー交換手順
荷室の荷物を出してバッテリーが見える状態にする
まずはリアハッチをあけて荷室にある荷物をおろしてフロアマットを後ろからめくりあげれるようにします。
バッテリー交換をするまえにあらかじめ荷物を下ろしておくか、後部座席に移動して作業スペースを確保します。
↓ フロアマットと断熱・防音のシートをめくりあげると横長のパネルが見えます。
↓ パネルの両端にあるつまみを緩めるとパネルが外れます
↑ パネルが張り付いているのでマイナスドライバーなどでこねる必要があるかも。
↑この状態になってからバッテリーバックアップをします。(時間がかかるから)
メモリバックアップをする
バッテリーの取り外し・交換
↑ バッテリーが見える状態にして、まずはバッテリーを固定しているステーを取り外します。
↓ ステーを外すには8mmのナットを緩めます
↓ ステーの反対側は車体に引っ掛けてあるだけです。
↓ ステーをはずしたらまずはマイナス端子を、 続いてプラス端子の順番で外していきます。
↑ プラス端子を外したらボディーに触れないように軍手などで絶縁しておきましょう。
作業後にやっておくこと
できれば運転席から見える位置にバッテリーの交換履歴がわかるようにしておくと交換の目安になります。
DA64系エブリィのバッテリーサイズとおすすめ品
プラス端子は左側にあるため「L」と表記されていて、バンタイプもワゴンタイプも共通です。
エブリィワゴン(DA64W)
排気量 | 車両 | エンジン | 仕様 | 充電制御車/IS/HV | バッテリー型式 | |
型式 | 型式 | 新車搭載 | 寒冷地仕様 | |||
660 | ABA-DA64W | K6A | – | 38B20L | – | |
660 | ABA-DA64W | K6A | パワースライドドア付き | – | 55B24L | – |
エブリィバン(DA64V)
排気量 | 車両 | エンジン | 充電制御車/IS/HV | バッテリー型式 | |
型式 | 型式 | 新車搭載 | 寒冷地仕様 | ||
660 | EBD-DA64V | K6A | – | 38B20L | – |
660 | GBD-DA64V | K6A | – | 38B20L | – |
エブリイワゴンもエブリィバンも「B24L」のサイズのバッテリーを入れられるので、どちらもおすすめのサイズはB24Lです。
エブリィにおすすめのバッテリー
おすすめ度★★★★★
■「みんから」でも殿堂入り。高い耐久性と信頼性、さらにオーディの音質向上にも貢献するコスパと性能が最高のバッテリー。整備士としても「迷ったらカオス入れときましょ」というくらいのおすすめ度。
おすすめ度★★★★☆
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おすすめ度★★★★☆
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おすすめ度★★★☆☆
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