充電制御車とは?普通のバッテリーを組み込んだらどうなる?

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※実際にバッテリーサイズと端子の向きを確認してください

充電制御車は、読んで時のごとく「充電を制御する車」ですが、充電制御車に普通のバッテリーを組み込んだらどうなるのでしょうか。

今回は充電制御車のメカニズムと、それに対応した充電制御車用バッテリーと通常のバッテリーの違いについてご説明します。

過去にホームセンターなどでバッテリー交換を依頼したあとで起きてしまった事例を挙げながら、絶対にNGではないケースも紹介します。

【関連記事】充電制御車の見分け方|車種・型式・年式はどう調べる?

充電制御車とは

乗用車 バッテリー

文字通り、充電を制御する車

充電制御とは燃費を少しでも良くするために採用された機能で、発電機がエンジンにかける負荷を少なくするために充電を制御してしまうためのものです。

充電制御車よりも古いタイプの車では、エンジンがかかっている状態では常に発電機(オルタネーター)が発電をしている状態で、そのぶんエンジンに負荷がかかっていました。

充電制御車の場合は、加速をしているときは発電機の機能を制限し、減速中に慣性エネルギーを利用して発電機がつねに機能しないように制御することで燃費の向上を図っています。

そのため、充電制御車に求められるバッテリーは、短時間で充電ができる必要があり、これを「充電受入性能」と呼び、通常のバッテリーよりもこの性能が強化されています。

充電制御車に普通のバッテリーを組むとどうなる?

充電制御車 バッテリー周辺

普通のバッテリーを組むと寿命が短くなる

もしも充電制御車に通常のバッテリーを組み込んでしまうと、バッテリーが十分に充電されない時間が長くなり、結果的にバッテリーの寿命が短くなります。

そのため、つねにバッテリーは十分な充電がされていない状態となり、バッテリーの寿命に大きく影響を与えてしまうだけでなく、バッテリー電圧が下がったままのため発電機が機能しつづけて燃費が悪くなります。

初期の充電制御車なら問題なかった・・?

オルタネーター上部 マニホールドのボルト
充電制御機能も進化してきていて、制御の細やかさも車種や年式で違っています。

初期の充電制御車では充電制御をする時間も短く、バッテリーあがりが起きないように安全マージンを多めに取った制御をしていました。

通常バッテリーでも2年以上使えたケースもある

とあるホームセンターで通常のバッテリーを充電制御車に組み込んでしまっていたことがあり、それでも2年以上問題なく走行できたケースもありました。

具体的な車種はあえて伏せますが、「充電制御車」と謳っていてもそれほどの充電時間のカットをしていないことが皮肉にも性能の低いバッテリーでも充電が間に合っていたのだと思います。

それに対して、新しい車種になるほど燃費性能を向上させるために充電制御も頻繁に行われるような制御になっているため、通常のバッテリーでは短命になってしまいます。

複数の機能が盛り込まれた充電制御

たとえば、アクセルペダルを戻してエンジンブレーキをかけているときには燃料を消費しないのでバッテリーへの充電を行い、アクセルペダルを踏み込むと充電をカットします。

ただしエアコンなどの大きな電気負荷をかけているときは常に充電を行わなければバッテリーへの充電が間に合わないのでエンジンへの負担はかかったままになります。

欧州型バッテリー 充電制御車
↑ バッテリーのマイナス端子にも電流量を監視するセンサーがセットされている

ほかにも発電機(オルタネーター)とエンジンをつなぐベルトが接触しているプーリーにクラッチを組み込むことでエンジン回転が上がったときには発電機への駆動がカットされることもあります。

メーカーによって充電時間をいかに短くするかという機能の盛り込み方も違い、ハイブリッドカーに近いくらいのシビアな制御をする車種では通常のバッテリーをかなりいじめてしまいます。

充電不足のバッテリーは寿命が短い

短期的なバッテリーの充電不足なら大きな問題はありませんが、つねに充電が足りていない時間が長くなるとバッテリーの劣化は早まります。

一度でもバッテリーあがりをしたことのあるバッテリーは、バッテリーの寿命が極端に短くなりますが、同じ理由で充電がつねに100%に達していないと寿命が短くなります。

つまり、より充電制御が緻密に行われるような車種であるほどバッテリーに負担をかけることになり、充電受入性能が高く、容量も大きなバッテリーを選ぶことをおすすめします。

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