UN-55とN-55の違いとは?
UN-55とN-55はどちらもアイドルストップ車用のバッテリーで、バッテリーのサイズも長さ238ミリ、幅129ミリ、端子を除いた高さは203ミリとまったく同じで端子の位置も太さも同じです。
ただし充電受入性能に違いがあり、UN-55はシビアに充電制御をする一部のRP系ステップワゴンのアイドルストップ車に採用されています。
UN-55は古河電池の型番
UN-55の「U」は古河電池が開発した液式バッテリー「Ultra Battery」の頭文字からくるUであるため、他のバッテリーメーカーは「UN-55」という名称をを使うことができません。
UN-55は、優れた充電受入性能と、繰り返し充電と放電を繰り返すことへの高い耐久性に対応するため負極表面にキャパシタ層を設け充電受入性能を向上させています。
キャパシタ機能により急速充電に強くバッテリー寿命を延ばすことができます。
キャパシタ機能とは
古河電池独自の技術で、従来の鉛蓄電池の構造に、化学反応を伴わない電荷の吸着と脱着で充放電するキャパシタで負極の局番をサンドイッチ構造にし充電受入性能を高めています。
結果的にサルフェーションを抑制し寿命も延ばすことに成功しています。
つまり、UN-55を使用しない場合はバッテリーの寿命が短くなってしまう可能性が高く、推奨できないということになります。
UN-55はRP系ステップワゴンに新車搭載されている
UN-55はホンダのRP系ステップワゴンの一部モデル(RP1,RP2,RP3,RP4)に新車搭載されており、汎用のN-55は適合せず古河電池製のUN-55のみが適合します。
このモデルはアイドルストップ車ですが、他のアイドルストップ仕様のステップワゴンではN-55やN-65が新車搭載されているなか、(RP1,RP2,RP3,RP4)の専用設計バッテリーです。
このモデルは、他のステップワゴンのアイドルストップ車よりも充放電の回数が多く、高い充電受入性能がないとバッテリーの寿命が短くなります。
UN-55と互換性のあるバッテリーは?
ホンダ純正と古河電池のみが適合する
UN-55に適合するのは同じくホンダ純正のUN-55、またはUN-55の製造元である古河電池のエクノIU-N-55/B24Lのどちらかしか対応していません。
パッケージなどに違いはあるものの、バッテリーの内容は同じですが、ホンダディーラーで交換を依頼すると純正バッテリーで交換されることが多いです。
ただし、ホンダディーラーでこのバッテリーを交換すると割高になることが多く、ディーラー交換なら交換工賃も含めて3万円オーバー、一般整備工場なら古河電池のエクノで交換しても2万円後半くらいになります。
汎用のバッテリーでも使用することはできる?
ここからはあくまでも自己責任ですが、アイドルストップ機能をキャンセルした状態や、アイドルストップをほとんどおこなわないような使用条件では、通常のN-55相当のバッテリーを使用しても問題ないと思われます。
さらにN-55よりも性能ランクが高いN-65やN-80に容量を上げることで耐久性の悪化を防ぐことも期待できます。
ただし市街地がメインでアイドルストップを頻繁に行う場合はメーカーが指定するUN-55を使うことをおすすめします。
アイドルストップ機能キャンセラーも市販されている
上述したようにUN-55を指定しているモデルでも、アイドルストップ機能をキャンセルしてしまえば寿命に大きく影響しない可能性もあります。
アイドルストップ機能が嫌いだというユーザーさんも多いので、ホンダ純正の高額なUN-55を購入したくない場合は数千円の初期投資が必要になりますが、アイドルストップキャンセラーを組み込んだ上で汎用バッテリーに交換するのもひとつの選択肢といえます。